えべっさんの概要
- 恵比寿神のこと
- 特徴:笑顔、鯛、釣竿、老人
- 七福神の一柱、福神の代表格
- 表記が4種類以上。恵比寿、戎、夷、蛭子、胡
恵比寿とは?
- 異邦人を意味する。よその土地から来臨して幸をもたらす客神
- エミシなどに由来か?
- エミシ(ヤマトから東の異端的な存在)
恵比寿神といっても三柱の神様がある
- ヒルコノミコト
- コトシロヌシノミコト(山幸彦)
- ヒコホホデミノミコト
恵比寿の意味からすると、ヒルコがもっともそれらしい一面をもっている
ヒルコ説について
- ヒルコの字が蛭子と同じ
- 西宮神社(兵庫県)はヒルコノミコトをまつる、ヒルコ系恵比寿の総本社
- 大阪の堀川戎もヒルコ
コトシロヌシ説
- 釣りが好き(国譲り神話で釣りのシーンがある)
- コトシロヌシ系恵比寿の総本社は美保神社(島根県)
ヒコホホデミ説
- 山幸海幸神話のなかで竜宮城へいくことに由来
- ヒコホホデミは山幸彦
- この説がもっともマイナーか?
ご利益
商店や農民に広く信仰されているが、漁民の神が本質
- よその土地から訪れて漁をもたらす神
- 鯨やイルカを恵比寿とする地方もある(魚群を呼び寄せるため)
- クジラを御神体にするのは東北と北海道
- 海難者の水死体を恵比寿の御神体として祀るところもある
- 海中から拾い上げた奇異な形の石を御神体とする場合もある(九州)
- 漁網の中央の浮きを恵比寿と呼ぶ地方もある
- 漁の大半が海なので、航海の守護神の性質も
市場の守護神とする風習もあった
- 鎌倉時代、奈良の南の市場を開くときに、恵比寿を祀った記録あり
- 鎌倉の鶴岡八幡宮(1063年)にも市場の神として恵比寿がまつられた
- 市場の神から発展して、商業守護、七福神へと繋がっていく
- 七福神は室町時代にはじまった信仰
農民からの信仰
- 福をます神、台所を守る神とされる
- 山の神は春になると下りて田の神になり、収穫後山の神に戻るが、この山の神を恵比寿と呼ぶ地方がある
- 陰暦の1月と10月の20日は恵比寿講の日とされ、収穫に関係
- 講 = ある目的のために集まる集団、団体、結社
- 恵比寿講の日 = 恵比寿神が商いを始める日、この日は大きく羽目をはずして楽しんだらしい
恵比寿神の普及
- 戎舞わし(えびすまわし)、という神事をする人たち(傀儡子)が諸国をまわったことが要因と考えられる
- 西宮神社の社殿維持修復のために資金が必要となり、御神影札の配布(販売)が江戸幕府から許可される。江戸と仙台を中心に展開
- ↑この話からすると、江戸以降の恵比寿は、西宮神社が中心的な印象となる
おまけ
- 恵比寿さんは耳が遠いとされている
- 神社によっては木槌があったり、ドラがあったりする(呼ぶため?)